2020年5月27日 更新

夏の日差しでブツブツが…これってアレルギー?

日差しに当たった部分が赤くかゆくなったり、チクチクしたり、小さなブツブツができてしまった。そんな肌トラブルの経験はありませんか? それは日光によるアレルギー(光線過敏症)かもしれません。夏本番を前に、主な日光アレルギーの種類と、効果的な対処法をご紹介しましょう。

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日差しで怖いのは、紫外線だけじゃない! <日光蕁麻疹>

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日焼け止めをしっかり塗って、紫外線対策はバッチリ! と思ったのに、外に出たら日に当たったところがボコボコと赤く腫れてかゆい…。それは「日光蕁麻疹(にっこうじんましん)というアレルギー症状かもしれません。

●症状・原因
日光に当たったところが赤くなり、ボコボコと楕円形や地図状に腫れたり、激しいかゆみが起きたりします。

発症の仕組みは十分に解明されていませんが、日光に当たったことがきっかけ​で、皮膚内にアレルゲン(アレルギー反応の原因物質)ができてしまうためだと考えられています。

日の光を浴びてすぐに症状が出ることが多く、ほとんどのケースは、日光を避ければ数時間ほどで症状が治まります。

●予防法
日光蕁麻疹の多くは、紫外線ではなく光(可視光線)が原因で起こるため、日焼け止めを塗ってもあまり効果はありません。長手袋やアームカバー、日傘、長袖の服などで、物理的に日光をカットしましょう。

夕方~夜になると腕にブツブツが! <多形日光疹>

日中、日差しを浴びても何ともなかったのに、家に帰ってしばらくしたら腕にブツブツとした湿疹が…。それは「多形日光疹(たけいにっこうしん)というアレルギー症状の可能性があります。

●症状・原因
日に当たった部分に、不規則な形の赤い発疹や水ぶくれができ、かゆみや痛みが起こります。

日に当たってすぐではなく、数時間~半日たって症状が出るケースが多いのが特徴。

発症の原因は、日光に含まれる紫外線A波(UV-A)によって、皮膚内にアレルゲンができてしまうためと考えられています。なお、症状が治まるまで数日かかることもあります。

●予防法
多形日光疹は、紫外線A波(UV-A)が主な原因とされています。そこで、UV-Aをカットする効果を現す、PA値(+~++++)の高い日焼け止めを塗るのが効果的。また、肌の露出を控えたり、日差しの強い時間帯はなるべく外出を避けたりしましょう。

貼り薬を貼った場所がかぶれた! <光接触皮膚炎>

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ふくらはぎの筋肉痛に、病院で処方してもらった貼り薬を貼って外に出たら、薬を貼った部分がかぶれて、かゆみやヒリヒリした痛みが出た…。それは「光接触皮膚炎(ひかりせっしょくひふえん)かもしれません。

●症状・原因
外用薬(塗り薬や貼り薬など)を使った部分に日光が当たることで、赤いブツブツができたり、皮膚が盛り上がるように腫れたり、水ぶくれができたりするほか、かゆみや痛みが現れることもあります。

気をつけたいのは、医薬品が触れた部分だけでなく、症状が全身へ広がっていく場合があること、そして、薬を使ってから1カ月ほど経っているのに、患部に日光が当たって症状が現れる場合があることです。

薬を使っただけでは症状が出ないのに、日光に含まれる紫外線(UV-A)が引き金となって発症するのが特徴。また、症状が治まるまでに時間がかかり、1カ月ほど腫れが続くこともあります。

●予防法
薬を使った部分に、紫外線が当たらないようにすることが重要。外用薬を使った部分の露出を避け、どうしても日が当たりそうな場所には使わないようにしましょう。

なお、光接触皮膚炎を起こしやすい成分を含む薬は、薬局で処方されるとき、必ず薬剤師から使用上の注意の説明があります。このとき、心配であれば薬剤師に相談することで、別の薬に変更してもらえることもあります。

また、こうしたトラブルにもつながりかねないので、処方薬を家族や友人で使い回すのは絶対にやめましょう
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