2019年5月9日 更新

薬剤師が教える薬のはなし(2) ――薬は人によって効き目が違う?――

――薬の効き方――

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Q2「同じ薬でも、人によって効き目が違うことがあるの?」

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A2
飲み薬のうち、かぜ薬や頭痛薬のように全身ではたらく薬は腸で吸収されたあと、いったん肝臓で代謝(分解)を受けてから全身を巡ります。このため、肝臓のはたらきに違いがあれば効き目が強くなったり弱くなったりすることがあります。
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解説:
『飲んだ薬はどうやってはたらくの?』で説明したように、一般的なかぜ薬や頭痛薬のように全身ではたらく飲み薬は、腸で有効成分が吸収されたあと、まず肝臓に運ばれて代謝(分解)を受け、残った分が全身ではたらきます。

このとき、有効成分は肝臓の「酵素」によって分解されるのですが、この酵素が多い人では薬の代謝(分解)量が多くなり、体内を巡る有効成分の量が減るため効き目は弱くなります。

・薬局のアンケート
病院や薬局で薬をもらうとき、「お酒を飲みますか?」「タバコを吸いますか?」といったアンケートを受けたことがあると思います。こうした情報を医療機関が知っておきたいのは、日頃からお酒を飲んでいる人やタバコを吸っている人は、アルコールやニコチンなどを分解するために肝臓の酵素が増えている可能性があるためです。

酵素の量が増えている人はほかの人と比べて薬が分解されやすく、薬としてはたらく量が少なくなりますから、お医者さんが薬の量を少し多めに処方している可能性があります。

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・禁煙と薬の効き目
薬の成分にもよりますが、タバコを吸っている人は薬が効きにくいため、病院では少し多めに薬を出している可能性があります。しかし、禁煙するとそれまで必要だった肝臓の酵素がいらなくなりますから、比較的早い期間で元の酵素量に戻ってしまいます。

すると、肝臓での代謝(分解)量が減って体内を巡る薬の量が増えてしまい、喫煙時代に処方された薬の量では効き目が強くなり過ぎることがあります。

病院の薬を服用している人が禁煙した場合は、早めにかかりつけのお医者さんや薬局の薬剤師さんに伝えましょう。
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