ダニの生態に関するウワサ
――毎日掃除しているけど、私の部屋にもダニはいる?
ほぼ確実にいます。家にいる主なダニ(チリダニ類、コナダニ類)の餌は、フケやアカ、人の食べ物などです。体長0.3mm~0.4mmと小さく、引越し荷物や服についてくるため、たとえ新築の家でも完全に侵入を防ぐことはできません。
なお、ダニの寿命は2カ月~3カ月。卵から約1カ月で成虫になり、成虫は1日平均2個の卵を産むため、単純計算すると、1組のつがいが3カ月後には繁殖して20万匹以上に増えることになります。
なお、ダニの寿命は2カ月~3カ月。卵から約1カ月で成虫になり、成虫は1日平均2個の卵を産むため、単純計算すると、1組のつがいが3カ月後には繁殖して20万匹以上に増えることになります。
――ダニがアレルギーの原因になるってほんと?
ダニの死骸やフンは、アレルギー性疾患の原因(アレルゲン)となります。なお、アレルゲンとして知られる「ハウスダスト」には、1gあたり1000匹~2000匹のダニが含まれているんだとか。また、小児ぜん息の70~90%は、ダニアレルギーが原因とされています(※)。
※厚生労働省「平成22年度リウマチ・アレルギー相談員養成研修会テキスト」より
※厚生労働省「平成22年度リウマチ・アレルギー相談員養成研修会テキスト」より
――血を吸うのは外にいるダニで、家にいるダニは刺さない?
屋外にいるマダニ類は人の血を吸いますが、家にいるチリダニ類やコナダニ類は人を刺しません。ところがコナダニ類が大発生すると、それを餌とするツメダニ類が増えます。このツメダニ類が間違って人を刺すと、赤く腫れてかゆくなることがあります。
また、ネズミに寄生するイエダニは人の血も吸うため、ネズミの出る家は注意が必要です。
また、ネズミに寄生するイエダニは人の血も吸うため、ネズミの出る家は注意が必要です。
――虫さされあとが2つ並んでいたら、ダニが原因?
ダニは刺し直しをするので「刺したあとが2つ並んでいたらダニ」という話もありますが、そうとも限りません。虫さされあとだけを見て「何の虫が原因か」を判断するのは皮膚科医でも難しいといわれます(もちろん、皮膚科医のお仕事は「原因の虫を判断する」ことではなく、「症状を見極めて治療を行う」ことです)。
刺された箇所が広範囲だったり、日常生活に支障が出るほどのかゆみがあったりするときは、自分で判断をせず皮膚科を受診しましょう。
刺された箇所が広範囲だったり、日常生活に支障が出るほどのかゆみがあったりするときは、自分で判断をせず皮膚科を受診しましょう。