2021年3月29日 更新

鎖骨は自由のために――【クローズアップ!人体】第2回「鎖骨」

あなたに最も身近な、自分の体。体のこと、健康のことをもっと知っていきませんか!

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鎖骨にクローズアップ!

今回注目するのは骨、そのなかでも「鎖骨」です。
「鎖骨がきれいに浮いたデコルテってステキ」
鎖骨にはそんなイメージがあると思いますが、実際、鎖骨は何のためにあるのでしょう?

どんな仕組み?

鎖骨は、肩に関係する骨です。
肩は、人体の関節の中でも、ぐるぐる回せるなど、非常に自由な動きができる部位ですが、この自由度は、“肩甲骨”の関節の構造と、付随するさまざまな筋肉、そして鎖骨のおかげです。

肩甲骨は、体(胸)と、たった1カ所、鎖骨で繋がっています(関節として)。
 (5216)

つまり腕は、
<胸骨 ⇒鎖骨 ⇒肩甲骨 ⇒上腕骨>
という順番で体から生えているわけです。
こうして、鎖骨が肩甲骨から先、腕の基盤となることで、自由な肩の動きを支えているのです。

なぜそうなるの?

鎖骨が肩の動きを支えることで可能になるのが、腕を上に上げて支持すること、そして振り回すこと
動物のなかで、投球でオーバースローしたり、剣道で上段に構えたり、豪快なダンクシュートを決めたりすることが可能なのは、手指の構造も関係しますが、ヒトやサルなどに限られています。

鎖骨がない動物は、腕を高く上げた姿勢を維持することが難しくなります
アライグマなどの動物の「おねだりポーズ」は、鎖骨がないゆえの、すごくガンバって前肢を上げているポーズ。そんな健気さも、かわいさのひみつなのでしょう。
 (5226)

こんなに大切な鎖骨ですが、骨のなかでも、とくに折れやすい、繊細な骨です。
それなのに、デコルテの見た目ばかりを気にかけたり、スポーツで強い負荷をかけたり、車のシートベルトをかけたり、いろいろと苦労をかけがちな鎖骨。ときには感謝の言葉もかけてあげましょう。

「キミのおかげで背中をかけたよ・・・ありがとう、鎖骨」

ちなみに・・・

鎖骨のあるほ乳類は、サル(ヒト含む)やネズミに限られていて、多くは鎖骨がありません。
実は、ほ乳類の鎖骨派は少数派なのです。前肢を“手”として使わない多くの動物では、鎖骨は不要なのでしょう。
とくに、イヌやウマなど、速く走る動物では、走ったときの衝撃で鎖骨が折れかねませんから、ないほうがよいと考えられます。
また、ネコ(イエネコ)は鎖骨がありますが、かなり退化していて、ヒトほどしっかり繋がっていません。そのため、高所から落ちても体を柔軟にひねって脚から着地でき、さらに、狭いところを通り抜けるときに、肩幅がつっかえないのです。

なお、鳥類には鎖骨(叉骨)があります。
しかも2本分繋がったV字型。
 (5224)

お願い事に使う「ウィッシュボーン」だそうですから、丸鶏をお召し上がりの際は、鶏のデコルテをチェックしてみては!?
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