【手洗いの注意点】感染予防には、爪ケアも忘れずに!

石けんを使ったこまめな手洗いは、ウイルスをはじめ多くの感染症の予防に有効です。厚生労働省も、外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗うように案内しています。ですが、手洗いのポイントのひとつに爪のケアがあることをご存知ですか?

目次

手洗いが不十分になりやすい箇所とは?

2015年の公益社団法人日本食品衛生協会「食中毒予防のための衛生的な手洗いについて」には、手洗いで洗い残しの多い部分が載っています。
● 爪と皮膚の間
● 爪の甘皮の部分
● 指先
● 手のひらのしわ
● 親指の付け根
● 手首 など
以上の部分が、手洗いで気を付けたいところです。

また、つけ爪、ネイルアート、指輪などを楽しんでいる方も多くいますが、どれも汚れがたまりやすかったり、洗いが不十分になりやすかったりするので、ウイルスなどの病原体が付着すると感染源になりうることを知っておきましょう。

とくに爪には、もともと多数の細菌が潜んでいるといわれており、なかでもはがれかかったつけ爪やマニキュアなどは、微生物の発育を助けるといわれています。ですので、古くなる前に除去するほうが安全です。

爪を整えるタイミングは?

爪は、指先の皮膚を保護していて、指先をケガから守り、またバイキンが侵入するのを防いでくれています。また、爪があることで、指先でモノがつまめるとされています。

このように大切な手の爪は、1日に約0.1mm伸びるといわれているため、手の爪を切るタイミングは、1週間~2週間に一度が適切だと考えられています。

爪を伸ばし過ぎてしまうと、割れやすくなります。ですから、こまめに爪を切ることが大切。
また爪切りはお風呂上がりがおすすめ! 爪がやわらかくなり、切ったときにヒビが入りにくいからです。
でもいますぐ切りたいときもありますよね? そういう場合は、ハンドクリームなどを使うか、ぬるま湯に浸して、爪自体をやわらかくしてから切るといいですよ。

正しい手の爪の切り方って?

爪を短く整えておくと、汚れなどがたまりにくくなりますが、深爪レベルまで短くしてはいけません。爪は短ければ短いほどよいというのではなく、適度な長さに整えることが大切です。

ゴミがたまりにくい切り方は「スクエアオフ」です。爪の先端をまっすぐ横に切り、長さは指と同じぐらいで、角は引っかからないように、やすりなどで削ります。
ただし、爪の先端から一度に大きな断面を切ると、割れてしまうリスクがあります。端からこまめに分けて少しずつ切りましょう。

長さは爪の白い部分を少し残し、深爪は避けましょう。爪は3層構造です。切りっぱなしにしていると、層にすき間が開いて二枚爪などになってしまう可能性があるので、ドラッグストアなどで販売されているやすりで削り、断面をなじませましょう。

爪の洗い方は?

厚生労働省がインフルエンザ啓発ツールとして配布している資料では、手のひらで指先、爪の間を念入りにこするという洗い方が紹介されています。

また、手洗いや爪を切るだけでは満足できないという方は、「爪ブラシ」を使うと便利です。手洗いにせっけんとともに使用すると効果大!

爪ブラシは、ドラッグストアなどで販売されていて、小さなたわしのような形状をしています。それで指先をこすると汚れを効率的に落とすことができます。
もし手に入りにくいときには、爪ブラシのかわりに、ハブラシを使っても同じように汚れが落ちます。できたら、かためのハブラシがおすすめですが、あまり強くこすり過ぎると皮膚を傷つけてしまうので注意してください!

ウイルス予防のために手洗いや手指消毒があたり前になってきましたが、改めて自分の手洗い・手指消毒の仕方に落とし穴がないかを確認してみましょう。