「ドリンクって?」一般常識じゃない! ドラッグストア常識クイズ【5】

いつも立ち寄るドラッグストア。なにげなく利用しているけど、気がついてみれば知らないことも多いもの。そんな気づきによる素朴な疑問に、あなたは答えられますか?

【問題】「ドリンク剤」って、何?

「疲れたから、ドラッグストアでドリンク剤でも買おう」――よくある光景ですが、ところで、今買ったそのドリンクは、ほんとうに「ドリンク剤」ですか? ドリンクが何なのかも知らずに、「ファイトで1本!」とか、「これ飲んで翼を生やそう」とか、あまつさえ「つらいわー寝てないわー」とか言っていませんか?

「誰もがなんとなく“ドリンク”を飲み続けるなかでの気づき、素晴らしいですね」

ネコ先生

――そうおっしゃるのは、ドラッグストアにわりと詳しいネコ先生。


ネコ先生:
まず、いわゆる“栄養ドリンク”には、一般的に3種類あると考えます。

――ドリンク剤は、量も値段もいろいろありますからね。どんな違いがあるんでしょうか?


ネコ先生:
いまアナタが言った“ドリンク剤”という言葉、それが、まさに分類のポイントのひとつなんです。
「剤」と言った場合、医薬品的なもの、つまり、効能・効果がある「医薬品」と「医薬部外品」を指すと考えてよいでしょう。それ以外は「清涼飲料水」としての“ドリンク”です。

どれも、エネルギー(糖分)やビタミンなどの栄養素やカフェインを摂取する飲み物ですが、医薬品と医薬部外品には疲労回復や集中力の改善といった効能・効果があり、“飲むと効くと言えるドリンク”です。
それ以外の、たとえばいわゆるエナジードリンクなどは、栄養補給はできるけれど、飲んでどうなったかは本人の感想次第であって、“効くとは言ってないドリンク”なのです。

――“効く”アピールして良いかどうかで分類できるんですね。効き目のあるドリンクには医薬品と医薬部外品がありますけれど、どんな違いがあるんですか?


ネコ先生:
そうですね、医薬品のほうが、配合できる成分の種類が多くなりますし、効能・効果も違ってきます。医薬品にしか配合できない生薬などがあり、医薬品のドリンク剤のほうが、さまざまな動植物の生薬を数多く配合したタイプが多いんです。ですから、より効き目を求めたい場合は、医薬品を選ぶとよいでしょう。

さらに、これらドリンクは、販売できるお店にも違いがあります。

――医薬品は、薬局やドラッグストアでなければ売れないんですよね?

 
ネコ先生:
はい、医薬品を売るには、医薬品販売業の許可が必要なので、薬局か、ドラッグストアなどの店舗販売業という医薬品販売の許可を得たお店でなければ販売できません。
しかし、医薬部外品と清涼飲料のドリンクは、スーパーやコンビニなどの一般の販売店でも販売することができます。

――なるほど、普通のコンビニで買えるドリンクは、医薬品ではないんですね。
逆に、コンビニで医薬品のドリンク剤を売っていたら、そのお店は医薬品販売業のコンビニということでしょうか。

ネコ先生:
そのとおりです!
多くのドラッグストアでは、3分類のドリンク全てが手に入るはずですから、用途に合わせて選んでいきたいところです。
疲れたときにはドリンク剤、ちょっと気分を上げたいときはエナジードリンク、など、うまく使い分けたいですね。それから、高級な生薬を配合したドリンク剤などの値段が高いものは、より効き目感が期待できると考えられますし、価格も使い分けの参考になるでしょう。

なお、“ドリンク剤”は、1日に飲める量が決まっていますから、これを守っていればよいのですが、清涼飲料の場合は用法・用量などもなく、飲み過ぎてしまうこともあるようです。そうなると、糖分やカフェインの過剰摂取となって体に害を及ぼしますから、注意してほしいですね。

(参考)
コーヒーと薬の併用は、カフェイン過剰になるか――  一方、エナドリは?
【死にたくない!】コーヒーの致死量を調べてみた【飲むのも命がけ!?】


――なるほど。先生、ありがとうございました。
というわけで、今回の答え
【解答】
ドリンクには「医薬品」「医薬部外品」「清涼飲料水」などがある。
ドリンクという呼び名は自由だが、選ぶときは用途を考えて選びたいもの。
そして、飲み過ぎには注意!
でした。
アナタのお気に入りの「ドリンク」は、効能・効果がありますか? 飲み過ぎていませんか?
疲労回復には、栄養補給と、十分な睡眠・休息を。