乾燥すると鼻血が出るっっ!! これって病気?

冬になり、空気が乾燥すると、鼻をかむたびに鼻血が付いてるっ! なんて経験をお持ちの方もいるかと思います。殴られたわけでもなく、のぼせたわけでもないなら、一体何が原因なのでしょうか?

目次

【乾燥鼻? 鼻乾燥?】それって「ドライノーズ」かも!?

冬など空気が乾燥しているときに、鼻がムズムズしたり、鼻をかむとが出たりするアナタ。それ、「ドライノーズ(乾燥性鼻炎)」かもしれません。

「ドライノーズ」とは、鼻の粘膜が乾燥して起こるさまざまな症状のこと。主に気温の低下やエアコンなどの影響で、湿度が低下してしまうことが原因で起こります。

鼻腔内は、常にほんの少しずつ鼻汁が分泌されているため、通常であれば湿った状態にあります。これにより、異物や外部の刺激から鼻の粘膜を保護したり、吸った空気に湿り気を与えたりしているのです。

ところが、乾燥すると鼻の粘膜を守る力が弱くなり、刺激に対して敏感になるので、さまざまな症状が起こりやすくなるのです。

【たかが乾燥?】乾燥したまま放っておくと…?

「ドライノーズ」自体の症状は、鼻水鼻づまり鼻出血などのため「大したことない」と考える人もいるかもしれません。

ただ、粘膜が弱っているということは、ウイルスや細菌がそこから侵入しやすくなっているということ。鼻の粘膜が乾燥している場合、その奥の気道の粘膜も乾燥しているかもしれません。そのまま粘膜の乾燥状態を放っておくと、感染症にかかる危険性が高くなってしまいます。

とくに冬場は、インフルエンザウイルスRSウイルスをはじめ、さまざまなウイルスの感染症が流行しやすい季節。小さな子どもや高齢者など、体力のない人が感染症にかかった場合は、健康な成人よりも重症化するリスクが高いので、「たかが乾燥」とそのままにせず、適切な対応をとることをおすすめします。

【お鼻にお水をあげましょう?】ドライノーズの対処法は?

ドライノーズにならないようにするためには、鼻の粘膜を乾燥させないようにすることが重要です。
室内であれば、加湿器のほか、洗濯物を部屋干ししたり、洗面器や浴槽に水を貯めたりして加湿しましょう。ウイルスの活動が低下する50%から60%の湿度を目安にするといいでしょう。

外出時には、乾燥した外気を直接吸い込まないよう、マスクをするのがおすすめです。それでも乾燥が気になる方は、ぬらしたガーゼなどをマスクに挟むといいでしょう。ドラッグストアでは、ウェットタイプのマスクや、ウェットマスク用のコットンなども扱っています。

体内の水分量にも注意が必要です。冬場は汗をかきにくいため、水分摂取量が少なくなりがち。人間は、汗をかかなくても常に皮膚や呼吸から水分が失われているので(「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」といいます)、冬場でも、知らず知らずのうちに脱水状態になっていることもあるのです。のどが渇くまで待つのではなく、意識して水分を補給するようにしましょう。

なお、ドラッグストアでは、マスクのほか、鼻用の保湿スプレーなども販売しています。お店に行った際は、ぜひこれらの商品をチェックしてみてください。