かぜをひいたらどっち?【漢方薬vs.西洋薬! 第1回】

ドラッグストアに並んでいる漢方薬と西洋薬。どうやって選べばいいのか、悩んだことはありませんか? 今日もドラッグストアでは、漢方薬と西洋薬が会話をしているようですよ…。

「葛根湯」vs.「総合感冒薬」

総合感冒薬:お、かぜひいた人が来たな? オレ様の出番だな!
なんたってオレ様、かぜの11症状に効くからな!
<総合感冒薬の効能・効果>
かぜの諸症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、せき、たん、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和
葛根湯:待て待て待てーい! かぜならなんでも総合感冒薬っていうのは、ちょっと大味過ぎるぞ!

総合感冒薬:ん? 今なんかオレのことディスった? オレのこと大味だっつった? 大衆向けだからってバカにしてんの?

葛根湯:いやそこまでは言ってないけども。あの人、まだ汗かいてなさそうじゃん?

総合感冒薬:それがどうしたの? なんか寒そうにしてるじゃん、かぜだよ。

葛根湯:それなんだけど、寒そうにしてるってことは、これから熱が上がる人だよ。

総合感冒薬:まあ、そうだろうね。体が熱を上げようとしてるから、脳の設定体温と実体温との差で寒く感じてるってやつでしょ。

葛根湯:体が熱を上げようとしてるのは、熱でウイルスとか細菌をやっつけるためじゃん。熱が上がって、ウイルスをやっつけてからなら下げてもいいけど、熱が上がる前に薬で無理矢理下げちゃったら、ウイルスとか死ななくて困る。

総合感冒薬:そ、そんなこと知ってるし…。

葛根湯:きみはさ、もう熱が上がっちゃってふらふらしてる人の味方でしょ?

総合感冒薬:おう、上がっちゃった熱を下げるのは得意だぞ!

葛根湯:だから、熱が上がっちゃった人はきみを選べばいいんだよね。ボクは、体が熱を上げようとしてる人、つまり寒気があるけどまだ汗をかいていない人のお手伝いをするのが得意なんだ。むしろ体をあっためるほうなの。
<葛根湯の効能・効果>
体力中等度以上のものの次の諸症:
感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み
総合感冒薬:だから「かぜのひき始め」ってアピールしてるんだな、おまえ。

葛根湯:そういうこと。かぜのひき始めか、もう熱が上がっちゃってるかでボクらを使い分けてほしいよね。ほら、熱が上がっちゃって汗かいてる人が来たよ!

<結論>
ゾクゾクして、かぜをひいたかな? と思ったら「葛根湯」!
もう熱やくしゃみがつらくて早く治したい! と思ったら「総合感冒薬」!