2020年1月28日 更新

【新型肺炎】せきが出るのにマスクをしないのは違法!?【インフルエンザ】

かぜやインフルエンザなどにかかったとき、せきをすると、飛沫といっしょにウイルスや細菌が周囲にまき散らされるのは知っていますよね。じゃあ、マスクをせずせきをして、まき散らしたウイルスや細菌によってほかの誰かを感染させた場合、その人から訴えられたらどうなるのでしょうか?

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マスクをしてますか?

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せきが出るならマスクをするのが当然です(よね?)。せきが出るといえば、かぜやインフルエンザ、そして、今、世界中を震撼させている新型コロナウイルスによる肺炎などの感染症があります。このような感染症で出るせきは、ウイルスや細菌を含んだ飛沫を飛び散らせ、感染を拡大させてしまう原因となります。

にもかかわらず、せきをしているのに「息苦しいからヤダ」「化粧が崩れる」などのわがままな理由や「オレなら大丈夫」「他人にうつしたことがないから」などのワケのわからない理由で、マスクをしない人もけっこういるのではないでしょうか。

こうした人がいると、周りの人は大迷惑です。感染者がマスクをせずにゴホゴホとウイルスをまき散らすと、いくらこっちが気をつけていても、ウイルスが体内に侵入してしまう確率はグッと上がってしまいます。高齢者や乳幼児、抵抗力の落ちた人が感染すれば、命を落とす危険もあるというのに!

「自分のせいで人が死ぬかもしれない」ということを、なんとかわかってもらいたい。どうしたらいいかと考えているとき、ふと気づきました。人にうつしてしまう可能性を知りながらマスクをしないのだから、訴えたら勝てるのでは?

感染者がマスクをしないのは、法的に問題アリ!

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そこで、いろいろ調べてみようと思ったらあっさり見つかりました。昭和27年6月6日の最高裁判決です。一部を抜粋すると、
【裁判要旨】
性病を感染させる懸念のあることを認識しながら婦女子に対し詐言を弄して性交し、その結果病毒を感染させた場合、傷害罪が成立する。

【判決文(抜粋)】
傷害罪は他人の身体の生理的機能を毀損するものである以上、その手段が何であるかを問はないのであり、本件のごとく暴行によらずに病毒を他人に感染させる場合にも成立するのである。
昭和27年というと古いようですが、最近では、平成29年度の裁判所職員の採用試験で、この判例から出題されています。

読んでおわかりの通り、「他人の身体の生理的機能を毀損」するのが傷害罪であり、その毀損する手段は「何であるかを問はない」とされています。この判例は性病を感染させた事件ですが、もちろんかぜやインフルエンザでも同様だと考えられます。

つまり、グーで殴ってケガをさせるのも、インフルエンザなのにマスクをせず感染させてしまうのも、どちらも傷害罪として成立しうるのです。

なお、傷害罪となった場合は、「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」(刑法第204条)が、また、それによってその人が死亡した場合(傷害致死)は、「3年以上の有期懲役」(刑法第205条)が科せられることになります。マスクをしない人は、気をつけたほうがいいですね。

とはいえ、誰からうつされたかを証明するのは、現実的に不可能です。どこで誰と会ったか、何に触れたかなど、全て検証することなんて到底できっこありません。仮にすべて検証するとしても、きっと莫大な費用がかかるだろうし、やりたくないですよね。

病気のときはおとなしくしているのがいちばん!

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なので、結局は、予防接種手洗いうがい消毒などの感染対策を行うほか、適度な運動・バランスの良い食事など、体調管理をしっかり行っておくなど、感染しないよう気をつけることが大切となるのです。

それでも万が一、自分が感染症にかかってしまったときは、外出は控え、自宅で安静にしていることがいちばん。安静にすることは、療養のためだけではなく、無用な感染の拡大を防ぎ、ひいては犯罪者にならずに済む(?)からです。どうしても外出しなければいけないときは、「せきエチケット」を実践し、飛沫をまき散らさないようにしましょう。

間違っても、連休だからといって海外旅行に行ったり、解熱剤を飲んで検疫を通過したりしないように! うつされた人から訴えられてしまうかもしれませんよ!?
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