2020年3月23日 更新

【ハンドメイドの落とし穴】その手作り石けん、販売すると違法かも!?

ここ数年流行しているハンドメイド。自分で楽しむだけでなく、近所のフリーマーケットからメルカリのようなフリマアプリに至るまで、いろんなところで人気を博しています。でも、ちょっと待って。その商品、法的に本当に大丈夫ですか?

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手作り石けん、用途によっては医薬品医療機器等法違反です!

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「マ○モス マ○モス マ○モス マ○モス マ○モスフリ~マ~ケット♪」
中部地方出身者なら誰もが一度は耳にする、音程がほぼ一定で中毒性のある名曲。
「掘り出し物がい~っぱい♪」という歌詞のとおり、フリーマーケットではいろんな商品が販売されています。
さらに最近では、メルカリのようなフリマアプリが主流になりつつある今日この頃。

どんなものが並んでいるか見てみると、
マスク(未開封)、ウエットティッシュ(未開封)、ツボ押し(開封済み)、洗剤(未開封)、手作り石けん(全身用)
…ん、全身用の手作り石けん!?

おっと、これはいけません。
手作り石けん自体には問題ありませんが、問題なのはその用途

手洗い用、全身用など、人の肌に対して使うものを販売する場合、少なくとも「化粧品」として分類されるため、「化粧品製造販売業許可」が必要になるんです!
つまり、無許可で「人の肌に使うもの」を「作って販売」しようとした時点で医薬品医療機器等法違反
悪質な場合は、罰金や懲役刑に処せられることも…。

これは、人の肌に対して使うことを目的として、手作り石けんをほかの人に
販売した場合
・あげた(授与した)場合
が違法となり、自分で作って自分で使う分には問題ありません

ちなみに、化粧品製造販売業許可をとるためには、ものすごーく厳しい基準をクリアしなければならず、個人が取得しようとするとハードルが高いとかいうレベルではないくらい高い…。

※動物用として使う場合、基準が少し違うので、気になる方は各都道府県の農林水産部などにお問い合わせください。

法律に違反しない手作り石けんのキーワードは「雑貨」!

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では、どうしたら法律に触れないで済むのでしょうか?

答えは簡単!

「化粧品」としてではなく、「雑貨」として販売すればいいんです!
ここでいう「雑貨」とは、「肌や顔、体のために使うものではない商品」という意味合いになります。
要するに、「洗濯用石けん」とか「台所用石けん」として販売すればOKということです。

ただし、それでもいくつか注意事項があるので要チェック!
・名称に「化粧品」「肌」「顔」「体」などの言葉や、それを連想させるイラストを入れてはダメ
 →「洗濯用」「台所用」であることがわかるようにしましょう。
・界面活性剤の割合を容器や包装に表示しなければダメ
 →詳しく知りたい方はこちら

「知らなかった」ではすまされない! 事前に調べてから出品するようにしましょう

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ハンドメイドの世界も別の意味で奥深いものです。
「個人の趣味の延長」のつもりが、知らないうちに法令違反で検挙、なんてことにならないよう、関係法令や規約などをきちんと調べてみたほうがいいですね。
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