過剰なカフェインの量とは―― 医薬品の基準から考えてみる
「コーヒーを薬と併用するとカフェインの過剰摂取になる」
そんな心配をする方も多いのではないでしょうか。
カフェインは、睡眠不足で疲れた脳と体に元気を与えてくれると考えられています。カフェインは中枢神経興奮成分という化合物で、脳や腎臓、心臓、血管などにあるアデノシン受容体という部分に作用して、覚醒効果によって眠気や疲労感を抑えたり、血管収縮作用で頭痛を緩和したり、利尿作用を発揮したりします。
しかし、過剰なカフェインは、強心作用で心臓を過剰に興奮させるため、場合によっては命にかかわることも。
では、そもそも、健康に影響があるような“過剰摂取”になるカフェインの量とはどのくらいなのでしょう?
それを知るための参考として、基準が厳格な医薬品のカフェイン配合量の規定を見てみましょう。
カフェインを配合した医薬品には、覚醒効果による疲労感や倦怠感の改善を目的としたドリンク剤や眠気防止、生理痛や頭痛向けの解熱鎮痛剤などがあります。
こうした医薬品や医薬部外品に含まれるカフェインの1日最大配合量は、副作用なども考慮して、製剤ごとに定められています。
そんな心配をする方も多いのではないでしょうか。
カフェインは、睡眠不足で疲れた脳と体に元気を与えてくれると考えられています。カフェインは中枢神経興奮成分という化合物で、脳や腎臓、心臓、血管などにあるアデノシン受容体という部分に作用して、覚醒効果によって眠気や疲労感を抑えたり、血管収縮作用で頭痛を緩和したり、利尿作用を発揮したりします。
しかし、過剰なカフェインは、強心作用で心臓を過剰に興奮させるため、場合によっては命にかかわることも。
では、そもそも、健康に影響があるような“過剰摂取”になるカフェインの量とはどのくらいなのでしょう?
それを知るための参考として、基準が厳格な医薬品のカフェイン配合量の規定を見てみましょう。
カフェインを配合した医薬品には、覚醒効果による疲労感や倦怠感の改善を目的としたドリンク剤や眠気防止、生理痛や頭痛向けの解熱鎮痛剤などがあります。
こうした医薬品や医薬部外品に含まれるカフェインの1日最大配合量は、副作用なども考慮して、製剤ごとに定められています。
<代表的な製剤におけるカフェインの最大配合量の例(成人)>
「ビタミン含有保健薬(ドリンク剤など)」
1日最大:50mg
(参考)「リポビタンD」(大正製薬)1本(100mL)中に50mg
「かぜ薬」
1日最大:150mg
「解熱鎮痛薬」(頭痛薬)
1回最大:120mg、1日最大:250mg
「眠気防止薬」
1回最大:200mg、1日最大:500mg
「ビタミン含有保健薬(ドリンク剤など)」
1日最大:50mg
(参考)「リポビタンD」(大正製薬)1本(100mL)中に50mg
「かぜ薬」
1日最大:150mg
「解熱鎮痛薬」(頭痛薬)
1回最大:120mg、1日最大:250mg
「眠気防止薬」
1回最大:200mg、1日最大:500mg
製剤ごとにバラつきがありますが、市販薬の中でも最大級のカフェイン量を配合できる眠気防止薬の経口摂取量で「1回200mg」「1日500mg」というのが、過剰摂取のひとつの目安になるでしょう。
これと比較すれば、薬と併用して過剰になるかどうか、一日にどのくらい飲むと過剰なのかがわかるハズ。
では、食品やドリンクなどに含まれるカフェインの量について見ていきましょう。
これと比較すれば、薬と併用して過剰になるかどうか、一日にどのくらい飲むと過剰なのかがわかるハズ。
では、食品やドリンクなどに含まれるカフェインの量について見ていきましょう。
飲み物のカフェイン量は―― 薬との併用に注意
さて、カフェインといえば、コーヒーや緑茶ですよね。
これらの飲料に含まれるカフェインの量は、このようになっています。
これらの飲料に含まれるカフェインの量は、このようになっています。
<1杯 200mL 当たりに含まれるカフェインの量>
コーヒー :約120mg
煎茶 :約40mg
紅茶 :約60mg
烏龍茶 :約40mg
※参照 「五訂増補日本食品標準成分表」による算出
コーヒー :約120mg
煎茶 :約40mg
紅茶 :約60mg
烏龍茶 :約40mg
※参照 「五訂増補日本食品標準成分表」による算出
多い! けっこう多いですね、コーヒーのカフェイン。
薬と比較しても、かなりのカフェイン量なのがわかります。
数回飲めば、薬の最大摂取量を超えるほど。
となれば、痛み止めをコーヒーで飲んだりするのは避けるべきでしょう。
また、その他の飲料もそれなりにカフェインが多く、体質によっては、飲む量が多いと、ただでさえ半減期が長いとされるカフェインの代謝が間に合わず、体内に溜まって血中濃度が高くなり、薬と併用しなくても過剰摂取になるかもしれません。
「日常的な飲み物だからカフェインの量を気にしなくていい」
そんな思い込みはキケンです。
なお、カフェインには軽い依存性があります。そのため、コーヒー飲用者などでは、コーヒーなどを飲まないと頭痛や不快感などの禁断症状が起こることがあります。そんな状態からなかなか離脱できずに、ついついカフェインの過剰摂取に陥っていることも考えられます。
ちなみに、命にかかわるほどのコーヒーについては、こちらの記事(「【死にたくない!】コーヒーの致死量を調べてみた【飲むのも命がけ!?】」)をご覧ください。
では次に、エナジードリンクについて見ていきましょう。
薬と比較しても、かなりのカフェイン量なのがわかります。
数回飲めば、薬の最大摂取量を超えるほど。
となれば、痛み止めをコーヒーで飲んだりするのは避けるべきでしょう。
また、その他の飲料もそれなりにカフェインが多く、体質によっては、飲む量が多いと、ただでさえ半減期が長いとされるカフェインの代謝が間に合わず、体内に溜まって血中濃度が高くなり、薬と併用しなくても過剰摂取になるかもしれません。
「日常的な飲み物だからカフェインの量を気にしなくていい」
そんな思い込みはキケンです。
なお、カフェインには軽い依存性があります。そのため、コーヒー飲用者などでは、コーヒーなどを飲まないと頭痛や不快感などの禁断症状が起こることがあります。そんな状態からなかなか離脱できずに、ついついカフェインの過剰摂取に陥っていることも考えられます。
ちなみに、命にかかわるほどのコーヒーについては、こちらの記事(「【死にたくない!】コーヒーの致死量を調べてみた【飲むのも命がけ!?】」)をご覧ください。
では次に、エナジードリンクについて見ていきましょう。