花粉症に効く漢方薬なんてあるの? 【ジャストフィット漢方薬 第1回】

漢方薬というと、どんなイメージをおもちでしょうか? 「なんか良さそうだけど、よくわからない」そんな人がきっと多いはず。ただ、わからないからとお店の人にすすめられたまま買うばかりでなく、使う側もその効き目を把握して効果的に使いたいもの。ここでは、クイズ形式であなたにジャストフィットする漢方薬を紹介します! 今回はまだまだツライ日々が続く花粉症についてです。

「え? 花粉症に効く漢方薬なんてあるの?」
そんな人も多いかもしれません。実はドラッグストアなどで購入できる一般用医薬品には、「アレルギー症状に効くお薬」はあっても、「花粉症」に効くお薬ってほとんどありません。そんな貴重なお薬が、漢方薬にはあるんです。あなたはわかりますか?
【Q】
次の選択肢のうち、「花粉症」の効能・効果をもつものが1つだけあります。それはどの漢方薬でしょうか?


(選択肢)
1. かぜに効くから「葛根湯(かっこんとう)」!

2. 鼻水に効くから「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」!

3. 鼻炎に効くから「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」!

気になる答えは……、
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【A】
2. 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)


【解説】
かぜなどの際の「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」といった鼻炎症状に効くものは漢方薬のなかにも複数ありますが、「花粉症」と効能・効果に記載されている漢方薬は、一般用医薬品では現在のところ「小青竜湯」だけです。もちろん、花粉症には、「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」などいろいろな鼻炎症状があるので、その人の症状に合った効能・効果をもつ漢方薬を使えば問題ありません。

「小青竜湯」は、水のような鼻水が出たり、くしゃみが出たりする症状のほか、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎などにも使われるので、アレルギーによって起こる花粉症にも適しているということでしょう。漢方薬は効き目がゆっくりなイメージがありますが、この漢方薬は効き目の速さも特長となっています。

ちなみに、「葛根湯」は初期のかぜ、鼻炎、鼻かぜに、「辛夷清肺湯」は鼻づまりや副鼻腔炎(蓄膿症)などの慢性鼻炎に使われる処方です。
各処方の効能・効果
●小青竜湯

体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

●葛根湯
体力中等度以上のものの次の諸症:感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み

●辛夷清肺湯
体力中等度以上で、濃い鼻汁が出て、ときに熱感を伴うものの次の諸症:鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症(副鼻腔炎)