2021年4月5日 更新

キレてるシックスパック――【クローズアップ!人体】第4回「腹直筋」

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腹直筋にクローズアップ!

今回注目するのは筋肉。そのなかでも“シックスパック”で知られる「腹直筋」です。
「割れてる」「キレてる」と褒め称えられるその正体にクローズアップしてみましょう。

どんな仕組み?

シックスパックは人間であれば誰にでもあるのですが、それが外見で見えるようにするにはそこそこの努力が必要なもの。しかし、どうしてパックが6つほど並んでいるように見えるのでしょうか?

このシックスパックである「腹直筋」という筋肉は、おなかの全面に、中心線を挟んで2つの長い筋肉が、胸(肋骨)から股間までつながっています。
この長い腹直筋には、「腱画(けんかく)」という壁が3~4本(個人差があるそうです)、真横に通っていて、これによって片側の腹直筋が4~5個に分割されています。
上端と下端は見えにくいため、中間の左右3分割部分の筋肉が収縮したときに「割れて」見えるのがシックスパックの正体です。
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さて、腹直筋は「筋鞘(きんしょう)」と呼ばれる膜に包まれ、パッケージされています。つまりシックスパックは、見た目が「6つのパック」なだけでなく、腱や膜で実際に筋肉が6つにパックされた状態。ほかの筋肉にはない特徴です。
キレッキレの“シックスパック”は、いわば6個売りの“卵パック”のような構造なのです。
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なぜそうなるの?

筋肉は縮むことしかできない仕組みで、力を入れるときには、縮む方向と垂直方向に膨らみます。腕の力こぶがわかりやすい例です。
腹直筋は、胸と下腹部をつないで強い力を発揮しますが、腹直筋が1本の長い筋肉だった場合、縮むとおなかの外側だけでなく内側にも大きな力こぶができてしまい、内臓が強く押された状態になるおそれがあります。そのため、腱画で短く区切ることで、大き過ぎる力こぶができないようにしているのではないかと考えられています。

ちなみに・・・

体の前面にある腹直筋のはたらきは、上体を持ち上げること、肩などを動かすときに胸を支えること、呼吸する(息を吐く)こと、そして、ぐっと力を込めることでおなかを引き締めて体内の圧力(腹圧)を高めることなどです。
鍛えられて割れた腹筋によって腹圧を高めることは排便時に役立ちます。
つまり、“シックスパック”は「ウ○コ排出筋」といえるわけです。
大事ですよね、排便。
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そこで、お通じのお悩みには、腹筋のトレーニングがおすすめ。
シックスパックが割れるほどにはならなくとも、「プランク」や「クランチ」などをお試しあれ!
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