二日酔いに効く薬ってあるの？
二日酔いに効く薬ってあるの？ ウコンがいいって聞いたことはあるけど…。そんな人も多いかもしれませんが、ウコンドリンクのような食品ではなく、ちゃんと効能が認められた医薬品として二日酔いに効く薬があるんです。シミ・ソバカスの改善に使われるL-システイン製剤もその1つですが、漢方薬にもいくつかあります。今回はそんな二日酔いに効く漢方薬の問題です。
二日酔いに効く薬ってあるの？ ウコンがいいって聞いたことはあるけど…。そんな人も多いかもしれませんが、ウコンドリンクのような食品ではなく、ちゃんと効能が認められた医薬品として二日酔いに効く薬があるんです。シミ・ソバカスの改善に使われるL-システイン製剤もその1つですが、漢方薬にもいくつかあります。今回はそんな二日酔いに効く漢方薬の問題です。
【Ｑ】
「体力虚弱で、頭痛、はき気、むくみなどを伴う二日酔いにお困りの人」におすすめなのは、次の選択肢のうち、どの漢方薬でしょうか？
（選択肢）
1. いかにも解毒してくれそうな「黄連解毒湯（おうれんげどくとう）」
2. 5つの生薬が効きそうな「五苓散（ごれいさん）」
3. 高貴な人（君子）が飲みそうな？「六君子湯（りっくんしとう）」
「体力虚弱で、頭痛、はき気、むくみなどを伴う二日酔いにお困りの人」におすすめなのは、次の選択肢のうち、どの漢方薬でしょうか？
（選択肢）
1. いかにも解毒してくれそうな「黄連解毒湯（おうれんげどくとう）」
2. 5つの生薬が効きそうな「五苓散（ごれいさん）」
3. 高貴な人（君子）が飲みそうな？「六君子湯（りっくんしとう）」
気になる答えは……、
↓↓↓
【Ａ】
2. 五苓散（ごれいさん）
【解説】
選択肢のうち二日酔いの効能があるのは、「五苓散」と「黄連解毒湯」になります。「体力虚弱」な人が対象ですから、そのうち、体力にかかわらず服用できる「五苓散」が適しています（黄連解毒湯は「体力中等度以上」の人向け）。
飲んでいるときは平気でも、その後の二日酔いがつらく、頭痛や吐き気、下痢、顔のむくみといった症状に悩む人には、「五苓散」がおすすめです。漢方では、「頭痛」「はき気」「水っぽい下痢」「むくみ」などは体内の水分（漢方では「水（すい）」といいます）の流れが滞り、体のあちこちに水分がたまることにより起こると考えられています。「五苓散」は、この不要な水分を体外に出すはたらきがあるとされます。
一方、同じく二日酔いの効能がある「黄連解毒湯」ですが、この処方は体力がある人に使われます。どちらかというと「お酒に弱い」タイプの人に向いているとされ、ふだんからのぼせやすく、お酒を飲むとすぐに顔が赤くなるような人に適しています。「黄連解毒湯」は胃腸のはたらきを整える作用がある処方ですので、飲酒で荒れてしまった胃の修復にも効果があるとされます。
「六君子湯」の効能に二日酔いとは記載されていませんが、嘔吐、胃痛、食欲不振といった、飲み過ぎ・食べ過ぎで起こりがちな症状には対応できます。こちらは「体力中等度以下」の人に使え、虚弱体質でふだんからおなかを壊しやすい人に適している処方といえるでしょう。ちなみに、「六君子」とは、配合生薬に含まれる「人参（ニンジン）」「朮（ジュツ）」「茯苓（ブクリョウ）」「半夏（ハンゲ）」「陳皮（チンピ）」「甘草（カンゾウ）」の6つの生薬を君子に見立てたものとされています。
選択肢のうち二日酔いの効能があるのは、「五苓散」と「黄連解毒湯」になります。「体力虚弱」な人が対象ですから、そのうち、体力にかかわらず服用できる「五苓散」が適しています（黄連解毒湯は「体力中等度以上」の人向け）。
飲んでいるときは平気でも、その後の二日酔いがつらく、頭痛や吐き気、下痢、顔のむくみといった症状に悩む人には、「五苓散」がおすすめです。漢方では、「頭痛」「はき気」「水っぽい下痢」「むくみ」などは体内の水分（漢方では「水（すい）」といいます）の流れが滞り、体のあちこちに水分がたまることにより起こると考えられています。「五苓散」は、この不要な水分を体外に出すはたらきがあるとされます。
一方、同じく二日酔いの効能がある「黄連解毒湯」ですが、この処方は体力がある人に使われます。どちらかというと「お酒に弱い」タイプの人に向いているとされ、ふだんからのぼせやすく、お酒を飲むとすぐに顔が赤くなるような人に適しています。「黄連解毒湯」は胃腸のはたらきを整える作用がある処方ですので、飲酒で荒れてしまった胃の修復にも効果があるとされます。
「六君子湯」の効能に二日酔いとは記載されていませんが、嘔吐、胃痛、食欲不振といった、飲み過ぎ・食べ過ぎで起こりがちな症状には対応できます。こちらは「体力中等度以下」の人に使え、虚弱体質でふだんからおなかを壊しやすい人に適している処方といえるでしょう。ちなみに、「六君子」とは、配合生薬に含まれる「人参（ニンジン）」「朮（ジュツ）」「茯苓（ブクリョウ）」「半夏（ハンゲ）」「陳皮（チンピ）」「甘草（カンゾウ）」の6つの生薬を君子に見立てたものとされています。
各処方の効能・効果
●五苓散（ごれいさん）
体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症：水様性下痢、急性胃腸炎（しぶり腹※のものには使用しないこと）、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔
※「しぶり腹」とは、残便感があり、くり返し腹痛を伴う便意を催すもののこと。
●黄連解毒湯（おうれんげどくとう）
体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症：鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症※、めまい、動悸、 更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎
※血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のこと。
●六君子湯（りっくんしとう）
体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの次の諸症：胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐
●五苓散（ごれいさん）
体力に関わらず使用でき、のどが渇いて尿量が少ないもので、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのいずれかを伴う次の諸症：水様性下痢、急性胃腸炎（しぶり腹※のものには使用しないこと）、暑気あたり、頭痛、むくみ、二日酔
※「しぶり腹」とは、残便感があり、くり返し腹痛を伴う便意を催すもののこと。
●黄連解毒湯（おうれんげどくとう）
体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症：鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症※、めまい、動悸、 更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎
※血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のこと。
●六君子湯（りっくんしとう）
体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの次の諸症：胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐
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シャーク森口
