2020年6月29日 更新

夏になると唇の周りに水ぶくれが…コレって感染症なの?

夏に出会ったあの人、唇にかさぶたがあった…。日焼けのせい? それとも誰かに噛まれたのかしら? なんて思ってたけど、ちょっと待って。それってもしかしたら、あの感染症かもしれない!?

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紫外線で発症する、あのウイルス感染症

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紫外線による体への影響はいろいろといわれていますが、唇やその周りに現れる水ぶくれ、あれも、紫外線が原因かもしれません。

「紫外線」「水ぶくれ」と聞いてまず思い当たるのは、日焼けでしょう。皮膚の表面が赤くなってヒリヒリする程度ですむ場合も多いですが、ひどい場合は、むくんだり、水ぶくれができたりすることがあります。この水ぶくれは、いわば皮膚がやけどしたことによるものです。

もうひとつ、紫外線によって水ぶくれができる原因として、単純ヘルペスウイルスによる感染症(「単純疱疹(単純ヘルペス)」)が考えられます。

紫外線とウイルスにどんな関係があるのかといえば、このウイルス、感染してもふだんはおとなしくしているのですが、紫外線などの刺激で増殖して、皮膚の表面に水ぶくれなどの症状を引き起こすという性質があるのです。

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通常はおとなしく、体が弱ると動き出す

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単純ヘルペスウイルスには「HSV-1」「HSV-2」があり、HSV-1は唇や角膜などの上半身に、HSV-2は性器などの下半身に症状を起こすことが多いといわれています。これらは、体のどこにでも感染する可能性があり、感染した部位によって「口唇ヘルペス」「角膜ヘルペス」「性器ヘルペス」などと呼ばれます。

過去に口唇ヘルペスなどを発症した人の場合、いったん症状が治まったとしても、ウイルスが体内からなくなるわけではありません。感染したウイルスは、ふだんは神経の集まった「神経節」というところにおとなしく潜んでいますが、強い紫外線を浴びたときやかぜで体調が良くないときなど、免疫力が落ちているときに増殖し、神経を伝って唇などに移動して、症状を引き起こすのです。

口唇ヘルペスの場合、水ぶくれができる前に、ムズムズ・ピリピリといった違和感があるのが特徴です。夏に、このような違和感を覚えたあと、赤く腫れて水ぶくれができた場合は、紫外線によって、口唇ヘルペスが発症したのかもしれません。

一度感染すると、一生付き合うことに

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単純ヘルペスウイルスに効果のある薬は、医療用医薬品にも一般用医薬品にもありますが、いずれもウイルスの増殖を抑えるだけで、ウイルスを体内から取り除くことはできません。なので、一度感染すると、一生ウイルスと付き合っていくことになります。

となると感染しないのがいちばんですが、単純ヘルペスウイルスは不顕性感染(感染しても症状が現れない)の人も多く、そういった人が気づかぬうちにウイルスをまき散らしている場合もあるので、感染しないで生活していくのは、そう簡単ではないでしょう。

実際、単純ヘルペスウイルスの抗体をもっている人は、40代~50代の人で70%以上、70歳以上の人で95%以上という調査結果もあります(日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「ヘルペスと帯状疱疹」)。もし仮に検査をして陽性だったとしても、多数派であるというだけなので、なにも驚くことはありませんね(?)。

感染が避けられないなら、できるだけ発症しないようにしたいところですが、夏は紫外線量が多いだけでなく、暑さや、冷たい物ばかり摂る食生活によって、体力や免疫力が落ちやすくなっています。そのため、できるだけ屋内で過ごして紫外線を浴びる時間を減らし、外出する場合はUVケアをしっかり行うようにしましょう。また、栄養バランスの良い食事と十分な休養で、体調を整えておくことをこころがけましょう。

「ステイホーム」と「ソーシャルディスタンス」が大事

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単純ヘルペスウイルスに感染しない・させないためには、新型コロナウイルスと同様の対策が有効です。

単純ヘルペスウイルスは、多くの感染症と同じく、接触感染と飛沫感染の可能性が考えられます。そこで、感染拡大を防止するためには、なるべく人と接触しないようにする、会話をする場合はマスクを着ける、人との距離を十分とる手洗い消毒を徹底する、同じタオルを使わない、などの対策が重要となります。

とはいえ、多くの人が抗体を持っている(ウイルスが潜んでいる)わけなので、感染しない・させないというのは、あまり現実的ではないかもしれません。

では、口唇ヘルペスを発症してしまった場合は、どうすればいいでしょうか。

まず、水ぶくれができた場合は、決して潰さないようにしてください。水ぶくれの中の液体にはウイルスが含まれているため、潰してしまうと、体のほかの部位や、ほかの人にうつしてしまうリスクが高くなります。また、潰したところが何らかの細菌に感染し、症状が悪化してしまう可能性もあります。

ドラッグストアでは、口唇ヘルペスの再発治療薬が販売されています。ただし、「再発」とあるように、市販薬は、過去に医師の診断・治療を受けたことがある人しか購入・使用することができません。初めて発症した人では症状がひどくなる場合もあるので、必ず医療機関を受診するようにしてください。

なお、市販の口唇ヘルペス再発治療薬は、口の周りがピリピリ、チクチクするといった再発のきざしが出た時点で使用すると効果的とされています。

水ぶくれやそのほかの症状が口唇ヘルペスの再発かどうかわからない場合や、症状がひどい場合、患部が広範囲に及ぶ場合は、すみやかに医療機関を受診しましょう。


夏になるたび、口唇ヘルペスの再発を繰り返す…そんな人は、新型コロナウイルスの感染予防という観点からも、今年の夏はできるだけステイホームして、外出する場合はソーシャルディスタンスを守って行動するといいかもしれません。
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