<今回のケース> 目がショボショボ → 複数成分配合の高機能目薬を購入
40代働き盛りのビジネスパーソンAさん。会社では一日中パソコンに張り付いてデータとにらめっこ、通勤の行き帰りや家ではスマホやタブレットを見続けている、という生活…。そのせいか、「目がショボショボする」のが気になり、ドラッグストアで目薬を買うことに。たくさん種類があって、どれを選んでいいかわからないAさんは、「いろいろな成分が入っていて効きそうだし、“目をスッキリさせる”っていう、この高い目薬を買ってみよう」と、価格も高めな目薬を買って帰ります。
ところが、使ってみても良くなるどころか、清涼感が目にしみてより不快に…。何がいけなかったのでしょうか?
ところが、使ってみても良くなるどころか、清涼感が目にしみてより不快に…。何がいけなかったのでしょうか?
<薬剤師からのアドバイス> 「高ければ何でもいい」わけではない
多くの種類が存在し、どれを選べばいいのかわかりにくいのが目薬。今回のケースでは、自分に合う商品なのかをよく確認せず、価格で決めてしまったところに失敗の原因があるようです。
価格の高い高機能目薬は、さまざまな症状に効くように多種類の成分(や添加物)が配合されていますが、場合によっては、それが別の不快感を引き起こしてしまうこともあるのです。
たとえば今回のケースでいえば、「目がショボショボする」のは目の表面が乾燥している可能性が高く、高機能目薬よりも、角膜を保護する成分を配合した涙液型の目薬が合っています。おそらくAさんは、パソコンやスマホなどを長時間見ることでまばたきが少なくなり、涙液が不足した状態だったのではないでしょうか。涙液不足になると目の表面が傷つきやすくなるため、そこへ添加物「l-メントール」で清涼感を高めた商品を使用したことで刺激になったと考えられます。
価格の高い高機能目薬は、さまざまな症状に効くように多種類の成分(や添加物)が配合されていますが、場合によっては、それが別の不快感を引き起こしてしまうこともあるのです。
たとえば今回のケースでいえば、「目がショボショボする」のは目の表面が乾燥している可能性が高く、高機能目薬よりも、角膜を保護する成分を配合した涙液型の目薬が合っています。おそらくAさんは、パソコンやスマホなどを長時間見ることでまばたきが少なくなり、涙液が不足した状態だったのではないでしょうか。涙液不足になると目の表面が傷つきやすくなるため、そこへ添加物「l-メントール」で清涼感を高めた商品を使用したことで刺激になったと考えられます。
昭和薬科大学卒業後、医療機器系の会社に勤務。ドラッグチェーンに転職し、エリアマネージャー、教育担当として従業員の学術教育を担う。
その後、ネットパイロティングに入社。学術担当マネージャーとして、医薬品販売や薬理・病理に関する4000以上のコンテンツ制作、登録販売者の試験対策教材・外部研修教材などの制作、試験対策セミナーの講師などを務めている。