【シワ、気になる!】化粧品によって、どうして言うことが違うの?

ふと鏡を見て、「あれ、私ってこんなに小ジワがあったっけ・・・」と気がついてしまう、切ない瞬間。そんなとき、まず化粧品を変えてみようと思うのではないでしょうか? さて、ドラッグストアでシワ対策の化粧品を選ぶには・・・?

目次

まずはドラッグストアで化粧品を見てみましょう

気になってしまったシワになんとか対処すべく、ドラッグストアに向かったあなた。まずはスキンケアコーナーに向かいますよね。
さて、「シワ」って書いてある化粧品は・・・あれ、意外と少ない!?

実は、化粧水(ローション)、乳液(ミルク)、美容液といったスキンケア用の「化粧品」は、基本的に、「シワ」に対する効果をパッケージなどに表示できないのです。これは、医薬品医療機器等法をベースにした、『化粧品等の適正広告ガイドライン』(日本化粧品工業連合会)で決まっていること。

ただし、「乾燥による小ジワを目立たなくする」という表記であれば、条件付きで表示できる化粧品があります。
その条件とは、次のとおりです。
(1)医薬部外品(薬用化粧品)であること
(2)「効能評価試験済み」であること
(3)「乾燥によるもの」であることを明記すること
(1)の「医薬部外品(薬用化粧品)」とは、なんのことでしょう?
これは、「化粧品」でありながら「医薬部外品」でもあるというややこしい存在。
「化粧品」は、体の表面を整える程度の効能しか表示してはいけませんが、「医薬部外品」はもう少し踏み込んだ、体の機能などを改善するような効能を表示することができます(ただし、あらかじめ決められた範囲内で)。

ちなみに、「医薬部外品」はパッケージに必ず表示があるはずですので、お買い物のときに確認してみてくださいね。

(2)の「効能評価試験済み」というのは、日本香粧品学会という機関が決めた試験方法どおりに商品の効能をテストし、クリアすることが条件だということです。もちろん、試験をしていないのに「試験済み」と表示するのはもってのほかです。

(3)の「乾燥によるもの」と明記する、というのは、シワの種類のことです。肌が乾燥したことによるごく浅いシワで、たとえばお風呂に入ったときなど、肌がうるおった状態になれば改善する程度のものに限る、ということです。つねに出ているような深いシワやほうれい線は対象外、と思ってください。

化粧品でシワ改善はできないの?

ここまで読んでくださった方は、ドラッグストアにある商品でできる対処は、せいぜい「乾燥による小ジワ」までなんだなあ、と理解されたことと思います。

ところが! ところがです!
シワ改善」と表示できる商品があるんですよ奥様!

「医薬部外品」は、「乾燥による小ジワを目立たなくする」としか表示できないとご説明しましたが、これはあらかじめガイドラインに決められた範囲内で承認を受ける場合の話です。ほとんどの医薬部外品は、ガイドラインに決められた範囲内の効能を申請することで、承認手続きを簡素化しています。

ですが、医薬部外品として個別の承認を取る場合には、決められた範囲内である必要はないのです。ただ、個別で承認を受けようとする場合、臨床試験や申請手続きなどの手間が格段に増えます。メーカーさんとしてはかなりコストがかさむので、ちょっと高級路線になるのは致し方ないところです。

そんな万難を排してもメーカーさんが世に出したかった(たぶん)、「シワ改善」の効能をもつ薬用化粧品を、いくつかご紹介しましょう。

[医薬部外品]
「DEW リンクルスマッシュ」(カネボウ化粧品)
有効成分ナイアシンアミド配合。するっと伸びる美容液。

[医薬部外品]
「エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリーム S」(資生堂)
純粋レチノール配合で、シワを改善するリンクルクリーム。

[医薬部外品]
「ルシェリ リンクルリペア ローション」(コーセー)
シワ改善のスキンケアはクリームか美容液が主流なのですが、こちらは毎回のスキンケアに使えるローション。乳液(エマルジョン)もあります。

[医薬部外品]
「ONE BY KOSE ザ リンクレス」(コーセー)
有効成分ナイアシンアミドのほか、AZ-アスタキサンチンを配合したクリーム。なんと、上の「ルシェリ」シリーズと3品まとめたミニキットも発売されていました(限定品)。

お財布にやさしい「化粧品」をたっぷり使ってケアするか、思い切って高級路線の「シワ改善」医薬部外品にすがってみるか? 自分に合った方法をじっくり考えて、ドラッグストアの店員さんにも相談してみましょう。